はじめに-クリエイターパソコンの条件
「Microsoft Surface のノートPCからクリエイターパソコンを選んでみる」でも書いたが、Adobe Creative Cloudのアプリケーションを楽に作動できる環境として、以下の条件に絞っている。
- CPU:Intel Core i7(第11世代~)/ Ryzen 7
次点 Intel Core i5(第11世代~)/ Ryzen 5 - メモリ:16GB以上
- ストレージ:512GB以上(SSD)
- GPU:GeForce GTX 1650以上
さらに、OSは Windowsディスプレイは15.6インチという条件で候補を絞った。
BTOパソコン
BTOパソコンは、何といっても低価格で高スペックの製品が手に入るのが良い。ただし、パソコンの外観・デザインもこだわる人にとっては、そのシンプルなデザインが少し物足りないかもしれない。
ドスパラ raytrek R5-AA6

- CPU:Intel Core i7-12700H(第12世代)
- メモリ:16~64GB
- ストレージ:1~2TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3060
メモリは64GBまで選べ、GPUはGeForce RTX 3060を採用。15.6インチでありながら2.0kgと軽量で、マルチディスプレイ対応のクリエイター向けパソコンである。
マウスコンピューター DAIV 15.6型

5P
- CPU:Intel Core i7-11800H(第11世代)
- メモリ:16GB~64GB
- ストレージ:512GB~4TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3050
5N(プレミアムモデル)
- CPU:Intel Core i7-11800H(第11世代)
- メモリ:32GB~64GB
- ストレージ:1TB~4TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3060
メモリが64GB、ストレージは2TBまで選択可で、ドスパラのRaytrek R5-AA6 とほぼ同レベルの高スペックといえる。マウスの方がやや価格が高め。
FRONTIER FRXNA712シリーズ
- CPU:Intel Core i7-12700H(第12世代)
- メモリ:16GB~32GB
- ストレージ:500GB~1TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 3060
FRONTIERのノートパソコン
FRXNA712シリーズは、ドスパラ raytrek R5-AA6、マウスコンピューター DAIV 15.6型とほぼ同じスペックといえる。
BTOパソコンでの購入を考えているのであれば、上記3メーカーの製品で検討することになるだろう。
海外メーカー
海外メーカーのパソコンの価格は、国内BTOパソコンメーカーと国内の一般パソコンメーカーの中間くらいという印象。デザイン面に注力しているメーカーもある。
Dell XPS 15
- CPU:Intel Core i5-12500H/i7-12700H/i9-12900HK(第12世代)
- メモリ:16~64GB
- ストレージ:512GB~2TB(SSD)
- GPU:Intel UHDグラフィックス / NVIDIA GeForce RTX 3050/3050 Ti
【Dell】New XPS 15 プラチナは、上記BTOパソコンシリーズと同スペックだが価格は高め。コストパフォーマンス優先ならばBTOパソコン、デザイン性を優先するならDellになるだろうか。
HP ENVY 15-ep
- CPU:Intel Core i7-11800H / i9-11900H(第11世代)
- メモリ:16GB / 32GB
- ストレージ:1TB / 2TB(SSD)
- GPU:NVIDIA GeForce RTX 30 / RTX 3060
HP社のクリエイター向けパソコンで検討するとすれば、ENVY 15-epシリーズである。テンキーがない点で好みが分かれそうだ。
HP ENVY x360 15-ee
- CPU:AMD Ryzen 5 / 7
- メモリ:16GB / 32GB
- ストレージ:1TB / 2TB(SSD)
- GPU:AMD Radeon グラフィックス(CPU内臓)
ENVY 15-epと同等もしくは近いスペックの別シリーズでは、ENVY x360 15-ee
がよさそう。
ASUS Zenbook Pro 15 OLED UM535QA
- CPU:AMD Ryzen 9 5900HX
- メモリ:16GB
- ストレージ:1TB(SSD)
- GPU:AMD Radeon グラフィックス(CPU内臓)
タッチ対応パネル、極少のLED粒子で鮮やかな映像を映し出す有機ELディスプレイを採用している。クリエイター向けパソコンとはいえ、資料作成でOfficeを利用することも多いと思うので、標準でMicrosoft Office 2021が付いているのはありがたい。
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ASUS TUF Gaming F15
- CPU:Intel Core i5-10300H(第10世代)
- メモリ:8GB
- ストレージ:512GB(SSD)
- GPU:GeForce GTX 1650
CPUは世代がやや古いが、ゲーミングパソコンだけあってGPUの性能は高め。クリエイターパソコンとして考えても、スペックはまずまずだと思う。予算が限られてくるのであれば、税込11万円台とお値打ちなこの商品も選択肢に入ってくるだろう。
国内メーカー
大手もしくは大手企業傘下にある会社の製品で、全体的にBTOパソコン・海外メーカーよりも価格は高めである。一般・ビジネス向けが強そうな印象だが、クリエイター向けパソコンに近いスペックの製品もある。
Dynabook PZ/MVシリーズ
- CPU:Intel Core i5-1235U / Core i7-1255U(第12世代)
- メモリ:8GB~16GB
- ストレージ:256GB~1TB(SSD)
GPUの詳細は分からなかったが、Intel Core i7のモデルであればクリエイター向けパソコンとしては申し分ないのではないかと思う。標準でMicrosoft Office 2021付属モデルもあり。
Vaio S15 ALL BLACK EDITION
- CPU:Intel Core i9-12900HK(第12世代)
- メモリ:16GB~64GB
- ストレージ:256GB~2TB(第四世代 ハイスピードSSD)+ITB(HDD)選択可
- GPU:Intel Iris Xe
どこから見ても黒一色の外見が美しいノートPC。
クリエイター向けパソコンとして捉えるとGPUはやや低スペックだが、CPUはIntel Core i9(第12世代)、メモリは64GBまで積めるのでかなり高スペックである。標準でブルーレイディスクドライブ搭載。
NEC LAVIE Direct N15(R)
- CPU:AMD Ryzen 7/5/3
- メモリ:8~32GB
- ストレージ:256GB~2TB(SSD)
LAVIE Direct N15(R)シリーズは、CPU・メモリ・ストレージの選べる幅が広く、高スペックの製品であればBTOパソコンに匹敵する。「ライトなオンラインゲーム」が楽しめるレベルとあるので、Adobe CCも問題なく動作すると思われる。
カラーバリエーションは、パールホワイト・カームレッド・ネイビ―ブルー・パールブラックの4色展開でバリエーション豊かなので、見た目も重視したい人向け。
まとめ
以上、CPU・メモリ・ストレージ・GPUに注目してクリエイター向けパソコン(もしくはそれに準じた)の製品をピックアップしてみた。ここに、ディスプレイサイズやポート数、外観・デザインといった要素、予算などを加味して選定することになる。
こうして見てみると、メーカーによって「クリエイター向け」の要件がまちまちであるのが分かる。ゲーミングPCも多く扱うBTOパソコンメーカーはハイスペックに、ビジネス向けPC主力の国内メーカーはややロースペックに見積もる傾向にあると思った。
昨年よりも全体的に価格が高めになっているのは、輸送費や世界情勢の影響も受けているのだろうか。
参考動画
「Core i7が良い」は間違い!正しいノートパソコンの選び方を解説します【予算5万】テレワーク在宅などビジネス向けコスパPCの紹介 - YouTube
ビジネス向けノートPCの選び方の解説動画だが、CPUなどの説明はとても参考になる。私も各社ノートPCのスペックを調べているうちに気づいていったが、Core i7の後ろにある数字が重要なのである。